先日、時々連絡を取り合っている詩吟の友達Bさんから電話があった。
「あれから体調のほうはどうですか?手のほうも怪我したって言ってましたよね?」
彼女の柔らかい丁寧な口調が耳元に響く。
いつもはラインのやり取りが多いので新鮮だ。
私:「ありがとう。大丈夫よ。手のほうはもう少しでほぼ治りそう。足のほうも大分よくなっているわ。まだ暑いけど、近いうち会いたいわね。」
B:「そうなのよ。毎日暑くって嫌になるわ。でもそろそろ近いうちに会いたいなって思ってお電話したのよ」
私:「そうね、私もよ。ありがとう。それで、相変わらず詩吟は行ってるの?」
B:「行ってますよ、大変だけど。でも体調が悪い時は時々休んでるの」
私:「そうよ。無理しないほうがいいわ」
彼女は腎臓が悪く、前から無理はできないのだと言っていた。
詩吟教室の帰り、お茶を飲んでも甘いものは控えたり、食事に関してもかなり気を使っている。
今日も運動のために家から30分くらい離れた公園までウォーキングして、電話したのだという。
ひとしきり話したあと、暑さも今月の末には遠のくでしょうから、そのころ会いましょうと約束をして電話を切った。
Bさんとは知り合って1年足らずだが、なんとなく馬が合う。
会って特別な話をするわけでもないのに、ほっと気持ちが和む。そんな人だ。
春に足腰が急に悪くなってから、もう5か月以上経った。
もう、そろそろ普段の生活に戻りたいな、と気持ちの方ははやっている。
体力も以前よりついてきたのか、多少無理をしても後に残らない。
さすがに遠出は無理としても、少しでも開放感を味わいたい。
そんなわけで、その日思い立って午後から農業公園に向かった。
以前ブログにも書いたが、季節の変わり目には自然と訪れたくなる場所だ。
もう、あそこには秋が来ているかもしれない・・・。
家から街を駆け抜けてやがて川に出る。
ススキが生い茂る川沿いを走りながら、サギがいないかと探すが見つからないまま土手へと進んだ。
平日はマラソンランナーやウォーキングする人の姿も少なく、どこか秋めいて高く見える空に白いちぎれ雲が浮かんでいる。
自転車を木陰に止めて公園の入り口へ続く並木道を歩く。
まずはハーブ園を見て回る。
一回りするが今はあまり見るべきものがない。
小さな温室に入る。
ハーブ園の外に出るとぶどう棚があり、いく房かはなってはいるが見えにくい?
あるお米の生産地では水不足で稲が茶色に変色していたが、ここの稲は何とか大丈夫そう。
遠くに見える古民家へ向かう。
なんの実だろう。カリン?
竹林がまた伸びたようにみえる。
風に揺れるコスモス
帰り道、2羽のシラサギに出会った!
小魚を探しているのか、それともカップルで水遊び?
そして夕方家に帰ると間もなく、少し離れた地域に住む親戚から栗が届いた。
写真はほんの一部で、段ボールの箱にぎっしりと。
わあーどうしよう!
栗は好きだけど、食べるまでの工程が大変なのよーーー(ふつふつ茹でたり、あくをとったり、皮をむいたりーーー)
というわけで、秋を探しにあちこちまわって帰ってくると、秋の味覚がドカンと家に飛び込んできたのでした。
◇
では、最後に私の好きな映画音楽から一曲。
【ミシェル・ルグラン】風のささやき
アメリカ映画「華麗なる賭け」の主題歌でアカデミー賞の音楽部門で受賞し世界的にヒット。
ミシェル・ルグラン:フランスが生んだ作曲家・ジャズピアニストの巨匠。
今回は「風のささやき」を「ミシェル・ルグランのピアノの弾き語り」でご紹介したかったのですが、公式のものは短いものしか載せることができませんでした。もしよかったらユーチューブでチェックしてみてください。
【夏が去ったあとも別れた恋人の面影が忘れられず、心の中にくるくる回転し続ける風車(かざぐるま)を見つめて追想する。悩ましく情熱的な恋心を、ミシェル・ルグランが思いの丈を込めてパッショナブルに歌い上げています】
ミシェル・ルグランの言葉:いつまでも初心者であり続けることができる才能。
素敵な人だな、と思います。
数年前に亡くなってしまったけど、ピアノも歌も何度聞いても色褪せず新鮮です。
◇若き日のミシェル・ルグラン