大晦日が明けて2024年、また新しい年が始まりました。
1日、友人に新年のあいさつを送ろうと携帯を手にしたところ、ギュッ!ギュッ!ギュッ!
突然の地震警報!
そしてユラユラとした軽い揺れ。
テレビをつけると、震源地は石川県、能登。震度は7、つなみ警報も。
ええーーー!と私は画面を見つめました。
次いで、1月2日、羽田での飛行機衝突事故。
テレビの画面に映るのは闇の中、真っ赤に炎上する飛行機。
乗客はどうなっているのか?
外に出られたのか?それとも・・・
またしても起こったお正月の惨事に、私は言葉がありません。
新年早々、立て続けに飛び込んできた災害と事故のニュース、お正月ののんびりムードは吹き飛びました。
そして思いました。
人間、生きていれば何時どんな目に合うかも分からない、
自分はたまたま、今日まで大きな事故、災害に出会わずやってきたけれど。
身が引き締まる思いでした。
このお正月、この寒さの中、被災した北陸の方々はどんな思いでいるのか・・・
私はつい最近、北陸の可憐な美しい水仙を思い浮かべながらブログを書いたばかりでした。
なんとか被害が大きく広がらないことを願うばかりです。
◇
私の方は、お正月といっても普段とあまり変わらない生活ですが、年末に少し料理を作り置きしました。
前にいただいた栗を冷凍から戻して、栗きんとんを作り、大根と人参にゆずを加えて、紅白ゆずなます、そして里芋、ゴボウ、人参、レンコン、鶏肉、コンニャクの煮物を作りました。
キッチンで料理しながら、いつもはユーチューブで音楽を聴くのですが、珍しく朗読を聞きました。
松本清張の「二階」という物語でしたが、非常に心に沁みました。
私は清張が好きで、今までに映画やドラマをよく見ましたが、この「二階」という作品は初めてでした。
内容も面白く、思わぬどんでん返しがあって最後まで引き込まれていきました。
特に朗読者(男性)の語りが素晴らしく、情景が一つ一つ浮かび上がってきます。
内容は詳しくは記しませんが、印刷会社を営む夫が病に倒れ、妻がその後を引き継ぎながら夫を看病するというお話です。
登場人物はもう一人、看護師が出てきます。
「二階」というあっさりしたタイトルですが、うまくつけたな、と思います。
何かそこはかとなく妖しい匂いが漂ってきませんか?
この作品をまだご存じない方、興味のある方は聞いてみてください。
またここ何日は、いつものように外へ出て歩きました。
冬枯れの詩吟公園
自分で勝手に名付けた「詩吟公園」は、大抵人気がなく詩吟の練習が思う存分出来ます。
今年は足が少しでも良くなって、また詩吟教室に通いたい。
詩吟はあまり一般的には知られていないようですが、やってみると気持ちが良いですね。
*歌は、お腹からしっかり声を出して朗々と歌う。
*詩の背景や内容をよく把握して歌う。
*一応、型はあるが、自分の思いを込めて多少は自由にうたってもよい。(これは私の願望)流派によっては、いろいろ制約があるかもしれませんが。
このブログを書き進めている間、テレビで「じゅん散歩」というのを見ていたら、門前仲町のある店のご主人が詩吟「寒梅」を歌っていました。
新島襄作の「寒梅」は、詩吟を始めたころ他の生徒さんが歌うのを聞いて、いい詩だな、と思ったものです。
歌ったご主人は、大分やっていらっしゃる方のようでとても上手でした。
お正月に思わぬところで詩吟に出会い、嬉しかった!
では今年初めてのブログ、最後は雄大な日本一の山を歌った「富士山」という詩吟をご紹介して終わりたいと思います。
私が詩吟を始めたころ最初に覚えたのが「富士山」で、お手本にしたのが早淵良宗さんでした。
彼の歌声を聞いて、詩吟ってこんなに美しいものなのか、と思いました。
(イヤホンで聞いていただくと迫力が違います)
【富士山】 石川丈山作
吟詠 早淵良宗 (鶴州流・吟剣詩舞家)
【本文の読み方】
先客(せんかく)来たり遊ぶ 雲外の頂き 神竜棲み老ゆ 洞中の渕
雪はがん素の如く 煙は柄の如し 白扇倒(さかしま)に懸(かか)る
東海の天
【通釈】
雲の上に高くそびえる富士山の頂きには仙人が来て遊ぶといわれ、
また洞中の深い淵には神竜が昔から棲んでいるとも言われている。
頂きに積もる雪は扇の白菊のごとく、頂より立ち上る煙は扇の柄のごとく、
その雄姿はさながら白扇をさかさまにして東海の天にかけたようである。
ではご挨拶が遅れましたが、今年もよろしくお願いいたします。
そして、最後に冒頭のタイトルに戻りますが【人生、何が起こるかわからない】
but、2024年が皆様にとって良いお年になりますように!!