こんにちは。
ブログ百科ララの杏花です。
このブログでは、私にとって気になる人、魅力的だと思う人を取り上げていきたいと思っていますが、今回はスポーツ界から米大リーグのナショナルリーグ(以下ナ・リーグ)所属のサンディエゴ・パドレスで活躍する「ダルビッシュ有」投手の今に焦点を当ててみました。
今年でメジャー11年目を迎えたパドレスのダルビッシュ!
彼はここ2年連続で開幕投手を務めましたが、今年は16勝という好成績を挙げました。
さらに、ワールドシリーズ進出をかけてポストシーズンを戦うダルビッシュをエースとするパドレスは、初戦でニューヨーク・メッツに勝ち、次の対戦では毎年ナ・リーグの優勝候補に上がるほどの強敵ロサンゼルス・ドジャースにも勝利しました。
そしていよいよナ・リーグ優勝決定シリーズに突入。去年ワールドチャンピオンに輝いたアトランタ・ブレーブスを撃破したフィラデルフィア・フィリーズを倒せば、ワールドシリーズ進出というチームにとってもダルビッシュにとっても大きな山場を迎えました。
ダルビッシュ投手は第1戦に先発登板し、7回3安打2失点で後続に託したものの、惜しくもフィリーズの強豪打線に敗れ勝利ならず。
だが第2戦、パドレスの打線も火をふいて勝利し1勝1敗の対に持ち込む。
その後、第3戦、第4戦とフィリーズに勝ち越され迎えた第5戦目。
10月23日(日本時間24日)フィリーズの本拠地フィラデルフィアでナ・リーグ優勝決定戦が行われた。
1勝3敗のパドレスはこの試合に負ければ後がない。
「出番があれば何回でも出る」そう語っていたダルビッシュ登場!
ダルビッシュは途中打たれるも、何とか抑える。
その後あいにく雨が降り、ダルビッシュは靴底についた泥を時折こそぎ落としながら6回3分の0を投げ4安打2失点、5奪三振でマウンドを降りた。
後に続くのは、過去に日本の阪神タイガースでも活躍し、これまでかなり良い働きをしてきた中継ぎのロベルト・スアレス。
ダルビッシュは2点を許したが、パドレス打線も奮闘し3対2で今のところ勝ち越し。
このまま1点差をなんとか守れるか?!
スアレスよ頼む!
息をつめて見守る中、バッターボックスに立ったのはかのブライス・ハーパー!
この人はフィリーズの主砲。
いつもここぞ、という時に必ず打つのだ。
ハーパーの青い目が謎めいた光を帯びて何とも嫌な予感がする・・・、とその時ハーパーが大きくバットを振ったと思いきや、球は飛んで飛んで飛んで、ああー入ったのだったレフトスタンドの中へと!!
お見事!敵ながらあっぱれ!逆転2ランホームラン!!
フィリーズの選手、スタンドの観客は総立ちになって狂喜乱舞の大騒ぎ!!!
終わった・・・。
私はテレビいっぱいに映し出された画面をじっと見つめた。
結局、パドレスは健闘したものの1勝4敗でシリーズ敗退。
ダルビッシュは雨などの悪条件の中、粘りの投球をみせたのだったが・・・。
試合が終わった後、コメントを求められたダルビッシュは淡々として語った。
「うーん終わったな、今年はという感じでした」
「自分のやることをとにかく集中してやった」
また彼は「メッツ、ドジャースの強豪を破り、ここまできたことで今までにない満足感もある、チームのみんなもそうじゃないかと思う」とのコメントも残した。
いちファンとして、彼のここまでの紆余曲折あった道のりを思うと私もその言葉に感じ入る。
「本当にここまでよく頑張った、それだけですごい」と。
思えばメジャーで初の所属先テキサス・レンジャーズ時代、ダルビッシュは好投しながらも中々報われず、また腕の手術後はしばらく思うようにならず、後に移籍したドジャーズではワールドシリーズで投げたものの、力を出し切れず彼らしい精彩を欠いた。
また真偽のほどは分からないが、当時の対戦相手ヒューストン・アストロズが、ダルビッシュの投球時のサインを盗撮したとか、それらにまつわる誹謗中傷の数々などもあった。
それらの事でこの数年、彼はいろいろ悩むことが多かったようだ。
妻の聖子さんと二人でよく泣いていたと自身が語っているのを聞いた。
だがこれではいけない、何とかしてこの状況を打破しなければとダルビッシュは奮起したという。
とにかく彼はその時から変わった。
2020年のシーズンでは投手として日本人初の最多勝を受賞し、サイ・ヤング賞は惜しくも逃したがナ・リーグ2位という好成績を挙げた。
厳しい茨の道を歩みながら、決してくず折れずここまで来た今年36歳のダルビッシュ有!
ダルビッシュの魅力は、なんといっても自己の進歩、向上のためにたゆまず努力し、探求する姿勢にあるのではないだろうか。
また、既存の考え方にとらわれないものの見方、利を自分の物だけにせず他者と分かち合おうとする心の広さ、多彩な変化球などの技術だけではない人間としての厚み、幅広さが多くのファンを魅了する。
そしてツイッターや自身のYouTubeから野球以外にもアグレッシブな様々な意見や考え方を発信するダルビッシュ。
そんな彼の出自を見てみると、ご両親は、お父さんがイランの人。
お母さんは日本人で、二人は若き日にアメリカで出会い、結婚に至ったという。
そうしたことから、ダルビッシュは幼い頃からすでに英語を話していたらしい。
やはり、こうした話だけでも何かスケールの大きさを感じる。
彼の容姿は天から与えられた芸術的ともいえる美形、そして精神は時にノーブルで近づき難いかと思えば、ある時は無邪気で天真爛漫な笑顔を見せてくれる。
彼が放つオーラもまた、彼の投げる多彩な変化球のように変幻自在の光を放つ。
『ひたむきに生きる人間は他の人をもハッピーにしてくれる!』
今後も野球のみならず様々なことでその存在感を現していってほしい、ダルビッシュの活躍を切に願っています。