映画・島の女
こんにちわ
ブログ百科ララの杏花です。
年が改まったと思えば早2月も終りそう。
3月が来てやがて桜が咲いてそして散り、
葉桜となって青葉の季節がやって来る。
と、
思いは先へ先へと進みますが、これからが長いんですよね。
三寒四温でお天気は千路に乱れて花は咲きそうで咲かず、
時に雪がちらついてみたり全くこの時期というのは、
ネコみたいに気紛れです。
ちなみにネコは大好きです!
それでもやはり春は待ち遠しいですね。
私の中では、昔から春は出発の時!
なにかワクワク元気が出てきます。
さて前置きはこの辺にして映画「ひまわり」の後に、
なにか書きたいとあれこれ思いを巡らせていましたが、
ソフィア・ローレンを国際的スターへと押し上げた「島の女」
を選びました。
子供の頃から音楽と本が好きだった私は、同時に映画もよく観ました。
そして良い映画には素晴らしいテーマ曲が寄り添っている、
ということを感じました。
「ひまわり」のテーマ曲もよかったけれど「島の女」のテーマ曲(Boy on a Dolphin)イルカに乗った少年は、映画の中でソㇷィア・ローレンが歌っていて、
誰もまねが出来ないほど魅惑的でした。
歌手のジュリーロンドンが主題歌を歌っていてこれもいいのですが、
作品中でソフィア・ローレンの唇から甘く切なくはき出される吐息のような歌声は、
格別です。
古い映画なのに、今でもやはりファンがいるのですね。
ユーチューブで紹介されているのを聞いて、すぐに近くの店へCDとビデオを探しに行ったけれどなかった・・・。
ちなみに私が昔どこかの店で、バンドが歌っているのを聞いて覚えた日本語の歌詞は次のようなものです。
「青い海の底に真珠と共に長い間眠り黄金色に光る
イルカに乗った少年それは遠い昔から伝えられた不思議な物語
ただの人形と人は笑うけど恋の願いならたちまち叶える
叶わぬ来いと知りつつ望みかけて今日も海を見つめて
君の姿偲ぶ サガポ―サガポーサガポー」
[http://Embed from Getty Images ]
「島の女」
原題:Boy on a Dolphin (イルカに乗った少年)
1957年・ギリシャで撮影されたハリウッド映画
主演:ソフィア・ローレン、アランラッド(シエーン主演)
監督:ジーン・ネグレスコ
原作:ディビッド・デビアンの小説
主題歌:ヒューゴー・フリードホーフアー作曲
アカデミー賞にノミネートされる
「あらすじ」
海綿取りで生計を立てる美しい女フェドラ(ソフィア・ローレン)は、
ある日彼女の仕事に関わっている漁師のリフの舟で海底に潜り「イルカに乗った少年」を形どった美しいブロンズ像を見つける。
島の医師ホワキンスは、彫像が古書に記されている宝物だと教えフェドラに引き上げ権利を金持ちに売り渡すよう勧めた。
貧しいフェドラは経済的に独立し、弟の二コを大学に行かせたいと思っていた矢先だったからこの話に心を動かされる。
その話を聞いていたリフも野心を持ち、フェドラと一緒に金持ちの外国人を探しにアゼンヌへ行く。
そしてカフェでアメリカの若い考古学者コールダー博士(アラン・ラッド)と知り合う。
だが、側にいた金持ちの古美術蒐集家パ―マリィはコールダー博士を出し抜いて彫像の取引を申し出た。
パーマリィはフェドラとハイドラ島へ行き、リフを仲間に彫像の引き揚げにかかった。
一方、コールダー博士も後を追いフェドラの弟ニコを味方に彫像の発見にかかる。
さてここからですが「秘宝の彫像」をめぐって各人思い思いの野望が渦巻きながら
話は進行していきます。
貧しい暮らしから抜け出したいフェドラ、彫像を何とか私蔵したいと思う蒐集家のパーマリィ、そして自分もお金を手にしたい漁師のリフ。
それをコールダー博士は見守ります。
そして彼はパーマリィがギリシャの国宝を自分のコレクションにしようと企み、
役人に目つけられていることを知り、このままではフェドラの身にも危険が迫ると考えます。
でも純粋なコールダー博士に惹かれながらもお金を手にしたいフェドラ、
彼女は事あるごとにコールダーを邪魔にし冷たく接します。
だがいつの間にかフェドラの魅力のひきこまれた博士は何とか説得して彼女をパーマリィと別れさせます。
この映画の魅力は、美しい紺碧のエーゲ海もさることながら圧巻はソフィア・ローレンの野生美!
この時、23歳のソフィア・ローレン、海から上がった海水に濡れた薄い衣服に包まれた彼女の肢体は、どんなに高価な衣服も宝石も叶わない輝きと生命力を放ってみる者を魅惑します!
そしてもう一度見たいと印象に残るのは、まだお互いの想いを内に秘めたままフェドラとコールダー博士が島のバーでテーブルに着いているシーンです。
飲み物を前に所在なげな二人の傍に店のギター弾きが回ってきて、テーマ曲の「イルカに乗った少年」のイントロを「サガポ―、サガポー、サガポー」とフェドラに歌いかけると、憂い顔でじっと口を閉ざしていた彼女は静かに歌いだすのです。
次は、ソフィアローレンがソロで歌っています。
甘く切なく美しく・・・博士も他の客たちも彼女の歌声にじっと聞き入ります。
ソフィア・ローレンのなんと素晴らしい歌声、繊細な声の響き。
彼女は何故歌い手にならなかったの?
と思ったのですが、いや、やはり彼女は女優で良かったのですね。
この後に出演するいくつもの映画の中で、素晴らしい演技を次々と見せて世界中の映画ファンを楽しませてくれたのですから。
そしてこの映画の結末は、リフとパーマリィが海底のブロンズ像をひきあげ洞窟に隠した後二転三転します。
最後はフェドラの弟ニコの知恵によって秘宝を積んだ船が多数の漁船と共に浜へ入ってきたところでハッピイな結末が見えてきます。
太陽の光を浴びて黄金色に輝くブロンズ像を見守る大勢の島の人々。
海底に眠っていた2000年前に作られたという秘宝はギリシャの国宝に指定されます。
そして魅かれ合うフェドラとコールダー博士には愛の女神アフロディテが微笑みかけます。
二人はじっと見つめ合ったかと思うと、互いの胸に秘めた思いを打ち明けるように言葉もなく激しく抱き合うのです!
エーゲ海に沈むブロンズ像「イルカに乗った少年」はやはり伝説のとおり、恋の願いを叶えるキューピットだったのですね!
遠い昔に見たきりなので細かい記憶はおぼろですが、ソフィアローレンの瑞々しい野性美とあの歌声は今も忘れられない。
この映画はアカデミー賞で作曲賞にノミネートされ、ソㇷィア・ローレンは人気爆発!スターの階段を一気に駆け上がったのでした!!