ブログ百科ララ♫

幸せな人生を送るために書くブログ集

【金木犀香る秋の午後、詩吟友達とお茶を♫】

金木犀が甘く香る季節になりました。

金木犀は九月から十月にかけて庭木や街路樹などでよく見かける秋の花。

 

オレンジ色の小花を枝いっぱいにつけ遠くからでも甘い香りを運んでくれます。

 

まだ暑い日もあるけれど、その香りがまぎれもない秋を感じさせる午後

私は詩吟友達のBさんと久々に会いました。

 

待ち合わせは、何度か行ったコメダ珈琲

 

その日はいくらか涼しく、私はずっと着る機会のなかった麻のコートを羽織って

いそいそと出かけました。

これまでのブログを見てくださった方はご存じかもしれませんが、この服は以前Bさんが教えてくれたブティックで買ったものです。

 

彼女は洋服や持ち物のセンスがよく、とてもお洒落。

 

素材選びや色の組み合わせが上手で、見ていて楽しいのです。

 

例えば小物では、Bさんが季節を問わずつけている指なしの手袋。

 

ニット暖かい手袋 カラー指なし手袋女性用ショート手首保護手袋 0

                 

彼女がこの日実際につけていたのは、もっと薄手のものですが、私たちはすぐにおしゃべりに夢中になったので写真どりは忘れてしまい、イメージ写真です。

 

テーブルに向かい合った私たちはコーヒーと軽食を注文すると、お互いの近況を報告し合いました。

 

私はやはり足の具合のことで、Bさんも自分の健康状態のことなど。

 

でもお互い健康診断では今のところ致命的なものはなく、話は自然と詩吟のことに移っていきます。

 

「もうすぐ審査会なのよ。『寒梅』を歌うんだけど直されてばっかりで嫌になっちゃう・・・」

Bさんはため息をつきながら言いました。

 

審査会とは年に二回、一月と七月に行われる昇段試験のことです。

 

聞いてみると、Bさんは寒梅(かんばい)という詩吟のタイトルをどうしても

標準的なアクセントで言えないのだと言います。

 

「Sさんが何度もうるさく言うの」

*教室にはキャリアの長い男性指導者の他に女性指導者のSさんがいます。

 

「そう・・・、でもアクセントを直すのって大変よ」

私は言いましたが、「かんばい、かんばい」とゆっくり続け彼女に

真似をしてもらいました。

 

以前、朗読をやっていた私は、朗読者養成講座でアナウンサー出身の講師につき

アクセントやイントネーションを厳しく鍛えられた経験がありました。

 

Bさんは一生懸命私の後について、かんばい、かんばいと繰り返しますが

中々思うようにいきません。

 

「でもSさんって相変わらずなのね。タイトルも大事だけど、あんまりしつこく

いわれてもね・・・歌をしっかり歌っていればいいんじゃない?」

 

私は言いながら、自分が詩吟教室にいた時の苦い記憶を思い起こしました。

 

李白の『山中問答』という歌を詠っていた時のこと、一ヶ所だけ音程の取り方が微妙なところがあり、Sさんはそこを毎回違う、と執拗にNGを出すのです。

 

「もうこれ以上歌えません!」

私はある日、」思わず言って席に着きました。

 

「彼女ちゃんと歌っているわよね・・・」

生徒の囁き合う声がしました。

 

帰りに、私は男性の先生にどう歌えばいいのかを改めて確認しましたが

今まで通りの歌い方で構わないようです。

 

私は次の稽古日に、今までと同じように歌いました。

 

すると、歌い終わった私にSさんが大きな声で言いました。

 

「今の良かったわ!」

 

(えっ?・・・でも、今までと同じように歌ったのに!)

私はなんだか変な気持ちでした。

 

Sさんは今は指導者ですが、まだ先生について学んでいるといいます。

きっと自分が習ったとおりに、歌わせたかったのでしょうか?

 

詩吟に限らず、何事も型は大事だと思います。

でも、そこに固執しすぎると楽しさは半減します。

 

詩吟は他の音楽と違って音符はなく、音程は独特の記号で表します。

そのため流派によってはいろいろな解釈や、表現の違いがあります。

 

私が入会した詩吟教室は、どちらかというと型にこだわる詩吟学院の傘下に

所属しています。

教室によっては自由な表現も良しとしているようですが、残念ながら

Sさんのいる私の教室には、それがない。

 

私は足のことが原因で教室を止めましたが、Sさんのような固まった指導方法が嫌になっていました。

 

今でもそうしたやり方は相変わらずで、新しい人が入ってきてもすぐに止めていくといいます。

ラビアンローズ(バラ色の人生)を歌ったエディット・ピアフのような凄い声量で

十八番の『大楠公』を吟じるSさん、彼女の野心は一体どの方向を目指しているのでしょうか?

 

楽しいこともいろいろあったけど、Bさんはこれからもやっていけるのかしら?

私は微妙な思いでした。

 

でも今はとにかく、来年一月の審査会に向けてBさんの寒梅(かんばい)のアクセントを何とかしなくては。

 

かんばい、かんばい、かんばいーーー私とBさんは、この四文字を繰り返し言い続けていました。

 



                ◇

 

Bさんと楽しい時間を過ごしてから、二日目ごろでした。

 

私の身体に思いもよらないことが起こりました。

 

右腕の付け根が激しく傷みだしたのです。

 

何、これ!?

 

服の脱ぎ着も、満足に出来ません。

 

幸い左利きなので、軽い調理などはできると思いましたが、痛みは増すばかりで

夜も眠れずそれどころではない・・・。

 

土、日をじっと耐えて月曜の朝、思い切って病院へ行きました。

 

レントゲンの結果は、特に異常が見られないとのことで念のためMRIを予約。

 

パソコンのしすぎ?

50肩?

それとも何か怖い病気?

 

はっきりした診断は下されないまま病院を後にして、五日ほど経ちました。

 

そして今ブログを書いています。

 

少しお休みのような状態になってしまいましたが、痛みはいくらか和らいで

きました。

 

このまま良い方に向かってほしい。

 

やっと猛暑が去ってくれたと思ったら、また一難。

 

でも、きっと大丈夫。

 

もうすぐ元気になる。

 

そんな感じでやっています!

 

 

 

画像引用:フオトAC

 

 

《追記》

ワールドシリーズ・初戦、ドジャースヤンキースに勝利しました。

最後まであきらめずに戦う姿に感動!!